2010年12月9日木曜日




夫の定年退職後、離婚する夫婦が急増している。仕事以外、何に対しても興味を抱かなかった夫は、離婚してから益々時間を持て余すことになる。一人身となった熟年の男は、後に物価の安い東南アジアへ移住した。退職金で高級コンドミニアムを購入すると、メイドまで雇用して、海外で悠々自適の年金生活を送ることになった。


それでもまだ経済的に余裕がある。熟年の日本人男性の目的は、現地の若い女性を侍らせて、何とハーレムを築くことであった。間もなく、団塊の世代が定年退職を迎えようとしている。巷の声によると、海外にハーレムを築くための斡旋業者が、てぐすねをひいて待機しているという。


高度経済成長の真只中にあった頃、日本人はエコノミック・アニマルであると陰口を叩かれた。今度はセックス・アニマルとでも揶揄されるのだろうか。まったく、何という体たらくに陥ってしまったことか、恥ずかしい限りだ。


「旅の恥は掻き捨て」というのは、旅先で、すこしくらいの恥は、お互いに気にかけないことをいう。ところが海外へ出てしまうと、周囲に気遣うことを全く感じなくなってしまうのか、顰蹙(ひんしゅく)を買うようなことでも平気でやってのける。困ったものだ。


不品行が明るみに出てしまった場合に、本人も世論も「恥」として処理しているようでは、真の問題解決には至らない。日本の国は「恥の文化」である。と語ったのはベネディクトだが、あまりにも「罪」の意識が稀薄である。


インターネットに目を向けると、児童ポルノの画像が氾濫している。そのマーケット・シェアの七割が、日本から発信されているというから、今や日本は児童ポルノ大国に成り下がってしまった。


アジア諸国では、日本人旅行者による児童買春が横行している。政府は人権侵害など、厳しい国際批判に対応するために、児童買春禁止法を一九九九年になって、ようやく可決した。お上の過重腰には、羞恥の念が微塵も無い。


恥は掻き捨てることは出来るが、罪は心の底から悔い改めなければ、許されるものではない。


 


 





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