2010年12月13日月曜日

師走かな




今日、テレビで観た『坂の上の雲』で、正岡子規が亡くなった。お墓の上の方に、韓紅(からくれない)のもみじが寂しげに風に揺らいでいた。


もみじは水と良く似合う。池に落ちたもみじ、小川を流れるもみじには、動きのある清秋を感じ取ることが出来る。もみじと苔も、また良く似合う。苔に落ちたもみじは、僕を夢心地へと導く。そして、紅葉(こうよう)の大海原へといざなう。


季節はもう師走。北の国では、冬将軍の訪れもまぢかであろう。僕は冬の星が好きだ。冬の大気は澄みきっていて、凍てつく夜空に昴は鋭い光を放つからだ。


冬の植物で、一番気に入っているのが冬の梅だ。別名寒梅ともいう。「千駄木に隠れおほせぬ冬の梅」(正岡子規)


今日、フリーウェイから見たダウンタウンが、こよなく美しかった。雲ひとつない青空が広がり、大気が澄んでいたからだ。その光景を見た瞬間から、僕の心が欣快に栄えた。そして、一句浮かんだ。


 


「追憶に寒梅添える師走かな」





0 件のコメント:

コメントを投稿