2010年12月25日土曜日

忘れた




このエリアは、金持ちばかりが住んでいる高級住宅街。おばあさんは、隣に引っ越してきた成金一家が気に食わなかった。おばあさんは、隣の家でパーティーを行うと小耳にはさんだ。おばあさんは、こぼした「生意気な、あの成金がパーティーだと」。


「我が家でも隣に負けない盛大なパーティーをやろう」。おばあさん早速準備に取り掛かった。邸宅に居るメイドたちでは間に合わないから、給仕とバーテンダーを数十名雇うことにした。


豪華な料理、季節の花々、一流の楽団、バレーパーキング係り、お土産、どれもこれも最高級の物ばかり用意をした。おばあさんは、パーティーの日に着るドレスを新調した。数日間、おばあさんは忙しかった。ようやく準備万端整った。後は来客が訪れるのを待つだけだ。


約束の時刻が来ても、来客は一人も来ない。待てど暮らせど、来客は一人として来ない。おばあさんは怒り心頭に発した。「あの野郎ども、わしに恥をかかせよって!!!」


おばあさんは、アルコールをガブ飲みして怒り狂いながら、息を引き取った。実は、おばあさんは、招待状を出すのを忘れていたのである。


 


 


 


 


 





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