2010年12月17日金曜日




子供の頃に、祖母の手に引かれて縁日によく行った。一休みする所は関東煮(おでん)屋。僕は何時も、コロ(鯨の皮を煎り、脂肪をぬいて乾燥させたもの)を食べたいと思っていた。


 大きくなって念願がかなって、おでんのコロを食べた。ものすごく美味かった。暫くして大阪、道頓堀の『たこ梅』(当時は、おでん専門店)で、さえずり(クジラの舌)を食べた。コロよりも美味しかった。でも、値段が高かった。兄と二人で、おでんを食べて飲んで、37年前に10,000円。


35歳位の頃、大阪の日本橋でハリハリ(くじら)鍋を食べた。鯨肉と水菜と昆布の出し汁のオラトリオが、絶妙にマッチしていて、こたえられない味に仕上がっていた。


尾の身(鯨の背びれから尾の付け根までの肉)は酒の肴としては最高であるが、僕が渡米前に、母が買ってきてくれた尾の身刺身を、ショウガ醤油をつけて賞味した。天にも昇る思いで味わったのを、未だに覚えている。


昔の給食は肉と言えば鯨であった。主に日本とノルウェー以外の国は鯨を食べない。アメリカで鯨を食べさせてくれるレストランは皆無だ。僕は鯨を食べたいと、思いは募るばかり。


 





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