2011年1月15日土曜日

ともに喜び




パリのモンマルトルの丘の上に、芸術家が集まって自分の描いた絵を売っている。僕はここで一人の画家の絵を購入した。


購入する時、その画家は目を丸くして、本当ですかと言わんばかりに喜びをあらわにした。レストランの軒先で梱包してくれた。


レストランの人は、相好を崩して自分のことのように喜んだ。傍にいた画家たちもみんな喜んだ。パリの芸術家はみな家族だ。僕は「ともに喜び、ともに悲しむ」と言う聖書の一句を思い出した。何だか羨ましく思えてきた。


僕が購入した油彩からイメージを膨らませて、『セーヌ』と言う一篇の詩を作った。僕はモンマルトルの夕陽(せきよう)が、いつまでも続くように思えてならかった。





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