こんなはずじゃなかったのに
白いシーツに酒の匂い
白い壁にカクテルグラス
扉を開けると
二人きりで君の誕生日を祝ったね
ポタージュとハンバーグをまわして遊んだ思い出
君の友達をまわして泣けてきた
でも何かまわしたりないみたい
午後九時三十分
電話のベルは鳴るはずがない
そのかわり
感情豊かな弦を聞いています
だから
もう
地下鉄には乗りません
パルファンの薫が消えるまでは
フルートをウィッファーと呼べるまでは
地下鉄には乗りません
モスコミュールを飲むことがあったら
目薬をさすんだよ
ミュートに
ああ
メイナード・ファーガソンのホーンが
ミュートに聞こえる
こんなはずじゃない
こんなはずじゃなかったんだ
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