2011年2月10日木曜日

カーメンの風




エリック・ドルフィーのバスクラリネットを聴きながら、この記事を書いている。クラシックではありません。ジャズである。


“When you hear music, after it’s over, it’s gone in the air. You can never capture it again”


音楽を聴き終わった後、それは虚空に消えてしまい。二度と捕まえることは出来ない。


アルバム『ラスト・デイト』に収められた、ドルフィーの言葉だ。


オーネット・コールマンとエリック・ドルフィーのフリージャズを、僕は若い頃によく聴いている。現代詩を作るのに、モチベーションを高めてくれるからだ。


いつだったか、雨が降るエアポート・ヒルトン・ホテルの駐車場で、友達と待ち合わせをしている時、車の中でジャズを聴いている折に、突然、アナウンサーがカーメン・マクレエの追悼番組に切り替えましょうと言った。


僕はカーメン・マクレエの訃報に驚いた。彼女は親日家であった。少し遅れるフレージングや、ハスキーボイスを生かしたバラードが得意であった。


僕は、そぼ降る雨の中、カーメンの歌声を聴きながら、黙とうをささげた。そしてカーメンの風を感じた。


この稿を書き終えた後で、カーメン・マクレエのCDを聴いた。僕は一言発した。しびれ~る!


 





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