真夜中に、B子のアパートが火事になった。アパートの住民は皆避難した。B子は熟睡しているのかと住民は心配した。B子の声が聞こえる。やけに落ち着いている。
「ちょっと待ってください。今行きます!」
刻々と時間が経つ。住民たちは気が気でない。B子が火の粉にまみれながら外に出た。
「化粧をしていたもので」
B子は人と会う時、必ず厚化粧をする。今迄に化粧をせずに人前に出たことがない。
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