2011年8月21日日曜日

鼻の絵




トーマスは、美しい花々の絵を描くのが得意であった。トーマスの絵は、日に日に評判を呼んだ。あっと言う間に、トーマスの評判が全国へと広まった。今や売れっ子の画家である。


トーマスは花の絵を描き続けて、もう30年余りになる。マンネリ化が進み、スランプに陥った。3年間も沈黙が続いた後に、発表された絵画を観て画壇は驚いた。


ハナはハナでも、女性の鼻ばかりを描いて、次々に発表するではないか。世間の声は鼻はだ迷惑。世の中の鼻息を窺う、そして鼻にかける。益々世間に対して鼻を利かしては媚びている。そして、鼻を高くする。最後に後援者の鼻毛を抜く(相手を見くびって、だましたり出し抜いたりすること)。





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