小学生の頃、家庭科の時間に教わった小吹き芋を、家庭で最初に作ったのが僕の料理の始まりであった。
病気になる前は、かなり凝った料理を作っていた。ダッチオーブンを使って、ロースト・チキンやブイヤベースも、僕の十八番(おはこ)である。
庭でバーベキュー・パーティーもやったし、ベランダでお好み焼きも焼いた。食材の買い付けと、料理は僕の仕事であった。
時間が無くて困ったら、湯豆腐か冷や奴にする。容器から出して直ぐに食べるのではなく、豆腐を水につけて、大さじ一杯の酒を入れてから、冷蔵庫で半日から一日寝かす。こうしておくと豆腐の味が引き立つ。
カレーを作る時は、合挽き肉を入れる。多めのタマネギがキツネ色になるまで炒める。にんにくをたっぷり入れる。リンゴをすりおろした物を多めに入れる。仕上げはカレーパウダーと醤油を少々。
我が家のボルシチは、シチュー用の肉を使う。キャベツ、ジャガイモ、ニンジン、ベーコンを入れて、透明なスープ仕立て。その代わりコクと旨味が綯い交ぜになって、滋味豊かな味に出来上がる。
キンピラごぼうは、灰汁(あく)抜きしたごぼうに、酒、みりん、砂糖、鷹の爪、はちみつ、牡蠣油、醤油、XO醤を入れて、最初は煮込む感覚で後は炒める。
キンピラごぼうさえあれば、他におかずなど要らない。ご飯が進むのである。料理は俺に任せろ。
0 件のコメント:
コメントを投稿