四郎は花子に恋をした。
初めてのデートの日、手をつないで丘に上(のぼ)った。
丘の上には、花が咲いていた。
来る日も来る日も、手をつないで丘に上った。
やがて二人は結婚をした。
週末には、手をつないで丘に上った。
年老いてからも、手をつないで丘に上った。
やがて二人は、亡くなった。
丘の入り口で一枚の看板。
誰が立てたのか分からない。
看板には「手つなぎの丘」
* 『丘』のモチーフ。僕と江美子の最初のデート日、サンタモニカの横断歩道を手をつないで渡った。それ以来、手つなぎの横断歩道と呼んでいる。
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