僕が日本にいた頃、上から読んでも山本山、下から読んでも山本山のテレビ・コマーシャルは有名だった。
上から読んでも、下から読んでも長い言葉はあるのかなぁ。「新幹線沿線監視」と言うのはどうだろう。「しんかんせんえんせんかんし」。
僕が日本にいた頃、上から読んでも山本山、下から読んでも山本山のテレビ・コマーシャルは有名だった。
上から読んでも、下から読んでも長い言葉はあるのかなぁ。「新幹線沿線監視」と言うのはどうだろう。「しんかんせんえんせんかんし」。
僕は半身不随になっても、料理に対して執着がある。料理によっては、江美子には任されないものがある。その一つにクラム・チャウダーがある。
作り方はいたって簡単、用意する物は缶詰のクラムと冷凍の小貝柱、ニンジン、ジャガイモ、クリームシチューの素、牡蠣油、ミルク、酒。
先ず、冷凍の小貝柱に酒を振りかけておく、次にサイコロ状に切ったニンジンとジャガイモを、オリーブ・オイルで炒める。
あらかじめ熱しておいたミルク1.5リットルの中に、クラムの缶詰めを汁ごと入れる。次に、ニンジンとジャガイモ、小貝柱、牡蠣油小さじ一杯、最後にクリームシチューの素を加えて、20分間弱火で煮込んだら出来上がり。クルトンを入れて、パセリを振りかけて、さあ、召し上がれ。
次に、ステーキ。スライスしたニンニクをあらかじめ、オリーブ・オイル炒めておく。塩胡椒をしたステーキを、良く熱したフライパンの上に、オリーブ・オイルを敷いて強火で焼く。
ステーキに焦げ目をじゃかん付けて裏返す。この要領で片面も焼く、後は弱火にして2、3分経ったら、再び強火にして鍋肌に醤油を小々垂らして、ステーキを醤油に絡めて、ステーキの上にニンニクを乗せて、ミディヤムレアーのステーキが完成。
ステーキを焼いた調味料の残っているフライパンで、マッシュルームをスライスしてソテーする。ステーキの付け合わせに持って来い。
僕の料理の助手を務めるのは江美子。江美子がいなければ、なすすべもない僕である。
22年前、アメリカに帰る飛行機の中で、音楽を聴いている途中でナレーションが流れた。アメリカの国歌を替えるとしたら、どの曲を選びますか?
アメリカの国民に対して、そのような統計が取られたという。第2位がキャロル・キングの『You’ve Got a Friend』。そして、第1位は『Amazing Grace』。
昨年の大晦日の晩に、突然喀血をした。口から溢れ出る血が鼻の方に逆流し来て、鼻からも血がしたたり落ちた。一瞬、死ぬかと思った。早急に、病院の救急センターへ直行した。
車の中で江美子が僕に問うた。
「血の色はどんな色、鮮血ですか?」
「そんなことを言っている場合じゃない。病院へ急ぐのが先決(鮮血)だ。」
「あなたは、喀血したってダジャレが出るのね」
主の癒しを信じていたら、何も恐れることは無い。心のゆとりがダジャレに導いたのだろう。
僕は、つくづくクリスチャンになって良かったなと思った。
僕が外出する時、必ずと言ってよいほどオードトアレを付けて出掛ける。僕が使うオードトアレは、『ビ・ジャン』と『フレッド・ヘイマン』。もう、20年余り愛用している。
ビバリーヒルズのロデオ・ドライブにあった『フレッド・ヘイマン』が、いつしか無くなった。暫くは、デパートで『フレッド・ヘイマン』のオードトアレが売られていたが、やがて製造中止になった。
その折に、『シャネル』では男性用のオードトアレが新発売となった。『エゴイスト』である。僕は、昼は『ビ・ジャン』、夜は『エゴイスト』に使い分けている。
そして、もう一つは、二種類のオードトアレをブレンドして、世界に一つしかない僕のオリジナルのオードトアレ。オードトアレの名前と、ブレンドの割合は秘密。その名も『アメリカン・ドリーマー』、夜眠る時に振りかける。
35年前に、大阪は南にカレーライスの美味しいレストランがあると聞き、友と二人で赴いた。
店に入ると、正面に『虎は死んで皮を遺す。織田作死んでカレーを遺す』と、書いた紙をうやうやしく額に入れて張り付けてある。
織田作之助は、ある小説でこの店のカレーライスを描写している。いわば、織田作によって、この店のカレーは有名になった。
カレーライスを食べ終わって、友は紙ナプキンに、なんやら書いているではないか。僕はそれを見て笑った。
「虎は死んで皮を遺す。織田作死んでカレーを遺す。客はまずくてカレーを残す」